朝から、晴天の青空。朝食後シャワーを浴び、外の丸テーブルを引っ張り出し、椅子に座って、慎之介とともに読書。彼が一日中つながれっぱなしなのが哀れになり、思いきって鎖からはずしてみた。
私のそばでしばらく大人しく様子を伺っていた彼も、さすがにかまってもらえず飽きたのか、のっそりと抜け出し、どこかに消えてしまった。
昔はあいつも1日、2日家に帰ってこなかったが(おじいちゃんに似たのだろうか)、
最近は、歳を取ったせいだろうか、すぐに帰ってきてしまうらしい。
姿を消して30分もたたなかっただろうか、
近所で「慎ちゃん、こっちはだめ!お家に帰りなさい!」と言う声が聞こえた。
そして、慎之介は帰ってきた。
そう、今日もその例外ではなかった。
「すぐに」の表現は30分のようだ。